「広報さんだ」―あなたの「目の代わり」― 情報を声で伝える 視覚障害者の読書などをサポート

更新日:2025年09月01日

広報誌「広報さんだ」 令和7年7月号(30ページ)

シニア×いきいきライフ

能勢 由紀子さん

音訳ボランティア「つむぎの会」代表

能勢 由紀子さん

「利用者さんの読書のお手伝いができたという喜びが活動の原動力です」。音訳ボランティア「つむぎの会」は平成9年に設立し、週1回視覚に障害のある人への対面音訳や月2回高齢者など見えにくい人への対面リーディングなど、総勢10人で活動しています。

 

皆さんは「音訳」という言葉をご存じでしょうか?
視覚に障害のある人のために、本や新聞に書かれた文字を「音声」で伝えることです。
朗読とは異なり、聞き手の自由な解釈を邪魔しないように読むのが特徴です。写真やグラフも「目の代わり」となって音声で表現します。私たちは図書館などの公共施設で対面音訳を行い、個人依頼のデイジー図書(デジタル録音図書)の作成にも取り組んでいます。
音訳は、書かれている内容を正確に伝えることが求められるため、下調べや原稿の読み込みにかなりの時間を費やし、誤読がないよう事前準備は惜しみません。
現在、AIによる音声技術が発達していますが、利用者に寄り添いながら柔軟に対応できるのは、対面音訳だからこその強みです。
楽しみに待ってくださっている利用者さんに、より良い音訳をお届けできるよう活動を続けていきます。

対面リーディング

毎月第2水曜・第4土曜、図書館で対面リーディング

10時~16時、図書館で実施しています(予約不要)。また、個人での音訳も利用できます。利用の際は図書館または三田市社会福祉協議会へ連絡ください。